浅井順

2023年5月26日|カテゴリー「浅井順
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■障害福祉サービス事業の開業にあたって建物について確認すること

こんにちは。行政書士の浅井です。

本日は、障害福祉サービス事業の開業にあたって建物について確認することについてお伝えします。

障害福祉サービス事業における訪問系以外では、建築基準法や消防法、都市計画法などによる建物の構造や設備などの制約がある場合があります。このため、開設にあたっては基準に抵触していないことが前提になり、申請前に各所管課に確認することが必要です。なお、各所管課に確認する際は、必ず建物の設置場所や建物の構造、図面(平面図、配置図)等をまずはファクスなどで見てもらい、そのあと設計士の方などと一緒に訪問して、要件の確認や確認が必要な関係機関に相談に行くようにしましょう。

○ 各所管課への事前確認が必要な主な事項
1.事業所開設予定地の用途地域等の確認
※ 予定地の用途地域等によっては事業所が開設できないことがあります。
○ 予定地の用途地域等の確認
【問合せ先】都市計画部 都市計画課等
○ 該当の用途地域に事務所が開設できるかの確認
【問合せ先】建築審査課等

2.事業所の建物の用途確認
※ 既存建物を改修して事業所を開設する場合、建物用途の変更が必要となることがあります。
※ 建築基準法では、建物の用途により防火、避難関係の規定が異なり、建物用途の変更に伴って、追加の設備等が必要になることがあります。
※ 建築審査課から是正の指示があった内容については、必ず是正するとともに、手続きが必要な場合は、申請期日までに完了させてください。手続きには時間を要する場合がありますので、早めに進めることも必要です。
【問合せ先】建築審査課等

3.消防法上の設備や手続き(防火対象物使用開始届等)等の確認
通所事業所等は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を有するほか「消火設備その他非常災害に際して必要な設備」の設置が必要です。
この「消火設備その他非常災害に際して必要な設備」とは、消防法その他法令等に規定された設備を示しており、それらの設備を設置しなければなりません。
なお、消防法においては、火災の早期発見、通報、初期消火、迅速かつ安全な避難を行わせるため、建物の使途、面積により消火器や自動火災報知設備等の消防用設備の設置が義務づけられております。
※ 消防法上の手続き(防火対象物使用開始届等)を確認し、手続きが必要な場合は、原則として指定申請時までに手続きを完了させる必要があります。
【問合せ先】消防署 予防課 予防係等

4.通所事業所として民家等を借上げる場合の注意点
その物件が、事業を行うに当たり建築基準法、消防法、都市計画法の要件を満たす物件であるのか。
改修等が必要になった場合、工事等を行うのは可能かどうか。最近では、貸主や地域住民との間でトラブルとなるケースも散見されますので、事前に貸主、不動産業者に必ずご確認ください。

5.上記の主な確認事項を完了した上で、関係機関に確認した内容を議事録に残しておくようにします。
各所管課の手続等が完了していない場合は、原則指定申請を受け付けてもらえないです。
また指定申請受付後に、審査において必要な手続きが行なわれていないことが確認された場合や実施できない建物であると確認された場合は、指定も下りなくなります。
そうすると契約をして工事もして開業準備まで完了したのに、最悪の場合開業できないというケースもあります。
そのため、必ず建物の要件を満たせるように相談、確認、手続きを段取りよく進めるようにしましょう。

以上、参考になりましたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。