4月からの改正で、特例として「延べ利用者数の減が生じた月の実績」が前年度の平均延べ利用者数から5%以上減少している場合、3か月の間、基本報酬の3%の加算を行うこととされました。
さらに、利用者減に対応するための経営改善に時間を要するなど、特別の事情がある場合には加算算定を6か月まで延長を認めることとされています。
ただ、新しい制度で加算の申請をしていいのかなど不安に思っている事業所様も多いと思いますので、厚生労働省で出ておりましたQ&Aをお伝えします。
なお、延べ利用者数が減少した翌月に届け出ると、翌々月から適用されることとなりますので、該当する場合には該当した翌月の15日までに届出を行うようにしましょう。
1.利用延人員数の減少理由
【質問】
新型コロナウイルス感染症については、基本報酬への3%加算(以下「3%加算」という。)や事業所規模別の報酬区分の決定に係る特例(以下「規模区分の特例」という。)の対象となっているが、現に感染症の影響と想定される利用延人員数の減少が一定以上生じている場合にあっては、減少の具体的な理由(例えば、当該事業所の所在する地域に緊急事態宣言が発令されているか、当該事業所が都道府県、保健所を設置する市又は特別区からの休業の要請を受けているか、当該事業所において感染者が発生したか否か等)は問わないのか。
【回答】
対象となる旨を厚生労働省から事務連絡によりお知らせした感染症又は災害については、利用延人員数の減少が生じた具体的な理由は問わず、当該感染症又は災害の影響と想定される利用延人員数の減少が一定以上生じている場合にあっては、3%加算や規模区分の特例を適用することとして差し支えない。
2.新型コロナウイルス感染症による休業要請時の取扱い
【質問】
各月の利用延人員数及び前年度の1月当たりの平均利用延人員数は、通所介護、地域密着型通所介護及び(介護予防)認知症対応型通所介護については、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12 年3月1日老企第36 号)(以下「留意事項通知」という。)第2の7(4)及び(5)を、通所リハビリテーションについては留意事項通知第2の8(2)及び(8)を準用し算定することとなっているが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、都道府県等からの休業の要請を受けた事業所にあっては、休業要請に従って休業した期間を、留意事項通知の「正月等の特別な期間」として取り扱うことはできるか。
【回答】
留意事項通知において「一月間(暦月)、正月等の特別な期間を除いて毎日事業を実施した月における平均利用延人員数については、当該月の平均利用延人員数に七分の六を乗じた数によるものとする。」としているのは、「正月等の特別な期間」においては、ほとんど全ての事業所がサービス提供を行っていないものと解されるためであり、この趣旨を鑑みれば、都道府県等からの休業の要請を受け、これに従って休業した期間や、自主的に休業した期間を「正月等の特別な期間」として取り扱うことはできない。
通所介護、通所リハビリテーションにあっては、留意事項通知による事業所規模区分の算定にあたっても、同様の取扱いとすることとする。
3.加算算定延長の可否
【質問】
3%加算については、加算算定終了の前月においてもなお、利用延人員数が5%以上減少している場合は、加算算定の延長を希望する理由を添えて、加算算定延長の届出を行うこととなっているが、どのような理由があげられている場合に加算算定延長を認めることとすればよいのか。都道府県・市町村において、届出を行った通所介護事業所等の運営状況等を鑑み、判断することとして差し支えないのか。
【回答】
通所介護事業所等から、利用延人員数の減少に対応するための経営改善に時間を要すること等の理由が提示された場合においては、加算算定の延長を認めることとして差し支えない。
以上となります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。