障がい福祉サービス事業の特定事業所加算における体制要件のポイントについて

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■障がい福祉サービス事業の特定事業所加算における体制要件のポイントについて

こんにちは。行政書士の浅井です。
本日は特定事業所加算における体制要件のポイントについてお伝えします。

居宅介護等、訪問系のサービスをされている事業所様においては、特定事業所加算を取得することで報酬が増えますし、特定処遇改善加算も2から1で算定することができるので、ぜひ取得されたいという事業所様も多いことと思いますが、実地指導では体制要件を満たせておらず、返戻になるというケースも多くあり、実地指導ではすごく細かく確認され、指摘される加算でもあります。

そのため、簡単ではありますが、以下特定事業所加算の体制要件で必ず守るポイントをまとめましたので、お伝えします。

1.計画的な研修の実施
全ての訪問介護員等に対し、訪問介護員等ごとに研修計画を作成し、当該計画に従い、研修を実施又は実施を予定していること。
・職員1人毎に研修計画書を作成
・研修時は議事録をとり、出席者を記載
・欠席の場合、補講した日付を記載

2.会議の定期的開催
利用者に関する情報もしくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達又は当該指定訪問介護事業所における訪問介護員等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催すること。
・おおむね1か月スパン
・内容は利用者に関する情報等記載すること
・複数回開催可能、その中で全員が出席する
・テレビ電話等のICTの活用が可能

3.文書等による指示及びサービス提供後の報告
サービス提供責任者が、当該利用者を担当する訪問介護員等に対し、当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法により伝達してから開始するとともに、サービス提供終了後、担当する訪問介護員等から適宜報告を受けること。
「当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項」とは
・利用者のADL や意欲
・利用者の主な訴えやサービス提供時の特段の要望
・家族を含む環境
・前回のサービス提供時の状況
・その他サービス提供に当たって必要な事項
※毎回のサービスを開始する前に サ責から指示を出し 、サービス終了後、 ヘルパーからサ責に報告を上げる。その指示・報告は文書で保存しておくことが必要。
こちらについてはCare-wing様等の訪問介護の記録システムといったITツールをご活用されることをお勧めします。

4.定期健康診断の実施
当該指定訪問介護事業所の全ての訪問介護員等に対し、健康診断等を定期的に実施すること。
・対象者:全員(登録ヘルパーも)
・開催頻度:1回/年
・提出書類:健康診断受診がわかるもの

5.緊急時における対応方法の明示
指定居宅サービス等基準第 29 条第 6 号に規定する緊急時等における対応方法が利用者に明示されていること。
・対象者:ご利用者様
・明示内容:緊急時の対応方針&連絡先
・重要事項説明書に明記

上記の要件は必ず満たし、また人員配置要件についても入退社で要件が満たせないということがないよう、日ごろから随時要件を満たせているかチェックをする習慣があるとよいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。