障がい者手帳と受給者証の違いについて

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■障がい者手帳と受給者証の違いについて


1.障がい者手帳
障がい者手帳を取得すると様々なメリットがある一方でご本人や周囲の捉え方によってはデメリットが生じる可能性があることも事実です。手帳保有のメリット・デメリットをあらかじめご検討された後、申請されることをお勧めします。

メリット
サービス 税金の優遇措置
医療費の助成
公共料金・電話料金などの割引
公共交通機関・公共施設・映画館などの無料化・割引
生活保護の障がい者加算

デメリット
家族を含め周囲からの理解が得られない場合がある
「障がい者」と認定されることへの抵抗感から、ご本人の心的ストレスが増える可能性がある。障がい者雇用の場合、昇進や待遇面で一般のルートから外れる可能性があります。
 
2.障がい者手帳交付のための必要な手続き
障がい者手帳は、お住まいの自治体経由で、都道府県・政令指定都市に申請し、数か月で取得ができます。まずお住いの自治体の窓口にご相談され、申請書類を確認してください。医師による診断が必要になりますので、病院・クリニックにも赴く必要があります。


3.障がい者手帳を取得すれば、障がい基礎年金ももらえるか?
障がい者手帳は未成年でも取得できますが、障がい基礎年金は成人(つまり20歳以上)の制度で、二つの制度は別物です。このため未成年は障がい基礎年金を申請できませんし、受給もできません。
次に基準です。障がい者手帳の取得の基準と障がい基礎年金受給のための基準は異なります。そのため、仮に精神障がい者保健福祉手帳1級を取得していても、障がい基礎年金の1級の基準を満たすとは限りません。


4.障がい福祉サービス受給者証
障がい者総合支援法や児童福祉法に基づいて運営をしている事業所のサービスを受けるためには、障がい福祉サービス受給者証(以下、受給者証)を取得する必要があります。こちらを取得することにより、行政からの給付金を受けながら福祉サービスを利用することができるようになります。


5.受給者証の取得に必要な手続き
利用したい事業所を決定し、利用開始の内定をもらう
お住まいの自治体の障がい福祉課などに必要書類を揃えて「利用したい事業所」を伝える
認定調査員によるご家族へのヒアリング調査を受ける
取得後、利用希望の事業所へ受給者証を提示し利用契約を交わす
サービス開始


6.障がい者手帳はとれませんでしたが、受給者証の取得も難しいか?
受給者証と障がい者手帳の取得基準は全く異なるため、障がい者手帳を保有していなくとも受給者証を取得できる場合は十分にありえます。手帳をお持ちでない場合には、診断や特別支援級・通級の利用実績が勘案されます。


7.障がい者手帳があれば受給者証の取得は必要ないか?
障がい者手帳と受給者証は全くの別物であるため、障がい者手帳をお持ちの方でも障がい福祉サービスを利用する場合は受給者証の取得が必要になります。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。