■重度障害者支援加算等に係る「支援計画シート」作成の流れについて
こんにちは。行政書士浅井事務所の浅井順です。
本日は、重度障害者支援加算等に係る「支援計画シート」作成の流れについてお伝え致します。
重度障碍者支援加算を算定するには、支援計画シートと支援手順書兼記録用紙の作成が必要となります。
以下作成の流れをお伝えします。
1.対象者の特定
・重度障害者支援加算の対象となる利用者を特定します。
例:
・区分6(または区分5で一定要件あり)
・常時支援が必要な方(ADL・行動障害・医療的ケアなど)
・既存の個別支援計画・モニタリング記録・アセスメントシートを確認し、該当する利用者を抽出します。
2.アセスメント(現状把握)
・利用者本人や家族、関係機関(医療・看護・就労先など)から情報を収集。
・以下のような観点で整理します:
o 日常生活動作(食事、排泄、入浴、移動など)の介助度
o 行動特性やリスク(自傷・他害・転倒など)
o 医療的ケアの有無(吸引・経管栄養・服薬管理など)
o コミュニケーション手段(発語・筆談・視線など)
o 夜間や外出時の支援体制
3.支援方針の検討(会議)
・職員間または多職種協働会議(サービス管理責任者・看護師・世話人等)で、支援内容を協議。
・「どのような支援を、どの時間帯・誰が・どの方法で行うか」を具体化します。
・ここで重度障害者支援加算に対応する支援内容(例:複数職員による介助、夜間の常時見守りなど)を明確にします。
4.支援計画シートの作成
・厚生労働省や自治体が定める「支援計画シート様式」(多くはWordまたはExcel)を使用。
・主な記載項目:
(1)対象利用者情報(氏名、区分、医療的ケアの有無など)
(2)日中・夜間の支援内容(時間帯ごとの支援方法)
(3)複数職員による支援の必要性
(4)医療的対応・リスク管理
(5)関係機関との連携内容
(6)職員への支援・指導方法(重度支援に対する体制)
5.関係者の確認・承認
・サービス管理責任者・管理者が内容を確認し、必要に応じて利用者・家族にも説明。
・自治体によっては、届出や実地指導時に提出・提示を求められる場合があります。
6.実施・モニタリング
・支援計画シートに基づき支援を実施。
・定期的(月1回または3か月ごと)に記録・モニタリングを行い、必要に応じて更新。
・状況変化(発作・医療的ケアの増減など)があれば、再作成・見直しを行います。
7.【作成体制のポイント】
管理者 最終確認・承認・体制整備
サービス管理責任者 全体統括・計画シート作成・モニタリング
看護職員 医療的ケア・健康管理面の助言
世話人・生活支援員 日常生活支援の具体化・現場の意見反映
家族・関係機関 支援方針への同意・情報共有
8.【参考資料・様式】
・厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定関連Q&A」
→ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html
・自治体例:
o 東京都福祉保健局「重度障害者支援加算に係る支援計画シート様式」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/
o 神奈川県「重度障害者支援加算 支援計画シート 様式・記入例」
https://www.pref.kanagawa.jp/
支援手順書兼記録用紙にはサービス提供日ごととなっているので、可能な限りその日ごとに支援手順書兼記録用紙で残すことをお勧めします。
支援計画シート(および広義の個別支援計画)については、原則として3か月に1回は見直しを行うようにしましょう。
以上、参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。
重度障害者支援加算等に係る「支援計画シート」作成の流れについて
